suzu@kick diary

とあるキックボクサーの九転び十一起きな物語が現在、進行中です。

▲おにぎりと尾崎豊♪

練習を終えてごはんの買い物をして帰ろうと思ったのだけど、
家で使っているご飯炊き用の土鍋のふたを割ってしまって、
あ、そういえばご飯家で炊けないんだったと気づいた。

どうしても、その日の夜ご飯はお米を食べたい気分だったので、
駅の近くにあるおにぎり屋へ行くことにした。
ここのおにぎり屋は昔からある老舗の人気店。
ランチの時間などに行ってみると、長い列ができるほどなのだ。

僕が行ったときも、閉店近くの遅い時間であったにも関わらず、
お客さんでほとんどの席が埋まっていた。
僕が座った後にもお客さんがぽつぽつ来店してきた。

おにぎりだけで、ここまで人を惹きつけるなんてすごいなと、
このお店にくるといつも思う。
メニューにはおにぎりしかないのにである。
みんなここのおにぎりを食べる為にやってくる。

僕はみそ汁のつく2個セットを注文した。
具材は卵黄のしょうゆ漬けとタラコで。
注文してからにぎってくれるので、
あったかい、出来立てがくるのを楽しみに待つ。
お腹も空いて早くこないかなと待ち遠しい気持ちにさせてくれる。

おにぎりがきて、早速手に取りほおばった。
あったかいおにぎりはやっぱり格別だ。

そして食べ始めてすぐに気づいた。
店内に流れているBGMが尾崎豊の『卒業』だった。
あ、と思ってしばし聞き入っておにぎりを食べた。

~~~~~      ~~~~~
♪行儀よく真面目なんてできやしなかった
 許しあいいったい何解り合えただろう
 この支配からの卒業
    ~~~~~~    ~~~~~~

すごく久しぶりに聞いた。

尾崎豊は人間を、己自身を力強く、まっすぐ歌いあげた。
くもりなき言葉を社会にぶつけることが
彼にとっての抵抗であり、闘いであった。

おにぎりの美味しさがが僕の中に沁みわたったのは
決して僕がその時疲れて空腹だったというだけではないだろう。

誰もが抱える孤独や悲しみ、
退廃的気分みたいなものを包み込んでくれる愛の象徴として
おにぎりをその時見たからなのかもな、なんてことを思った。

気持ちを込めてふんわりと手で包み込むように作られたおにぎり、
きっとそれは母なるものであったり、愛する人の優しさであろう。

店内でおにぎりをほおばるお客さんはみんな男性だった。
どんな気持ちで尾崎豊を聞いていただろうか。
そして、今生きていたら彼はどんな現実を言葉にして歌うのか。

感傷に浸ってそんなことを考えながら、
まだ食べれるなと思って1個追加で昆布を注文した。
「味噌汁も無料だからお代わりしてよ」と
お店の主人が言葉をかけてくれたので
豆腐の味噌汁も追加でお願いをした。

全部食べ終えて、さあ、出ようかと準備をして
お店を出るときにかかっていた曲は海援隊の『贈る言葉』であった。

いい選曲だなと、ますますここのお店が好きになった次第なのです。

余談ですが、僕は3個食べてそこそこ満たされたのですが
ギャル曽根がお店にきたことがあるらしく、
彼女は20個完食したそうな。さらに持ち帰り用に10個追加と。
ここのおにぎり、大きいのにな。どんな胃袋をしているんだ。。
ギャル曽根、恐るべしなのです。。