suzu@kick diary

とあるキックボクサーの九転び十一起きな物語が現在、進行中です。

大きな声の先生がいた教室

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これまでに学校でたくさんの先生に教わってきた。
年齢も様々、男の先生もいたし、女の先生もいた。
だけど、どんな先生だったかなと思い出そうとしても、ほとんどの先生はもう忘れてしまった。

ただ、記憶に残っている一人の先生だけは別だ。

中学2年生の時。
担任だった先生が何かの事情でこれなくなった代わりに、臨時で若い新米の先生が赴任してきた。
身長は低めだったけど、ラグビーをやっていたというどっしりとした身体から発する声はとにかく大きく響いた。
その先生の容姿や声音、一挙手一投足は、厚みをもった記憶として今でも覚えている。

僕にないたくさんのものを持っていたからだったのかもなと、なんでその先生のことを好きだったんだろうと考えていたときに、それが浮かんできた。

まっすぐで分かりやすい喜怒哀楽。
大きなよく通る声。
荒れてた学校の中で誰よりも熱く、真剣に生徒と向き合っていた。
「おい、ふざけんなって、ちげーだろ」とはよく言っていた言葉だ。
射抜くような強い眼差し。
喧嘩腰でむかってくる生徒に胸を近づけて気持ちで押し返した。
度々起こる問題に取り組む本気の態度。
うわべの言葉だけで済まそうとする大人達とは違う、中学生だった当時の僕はそんなことを感じていた。
「何話してんだよ、俺にも聞かせろよー」と僕の肩に手を置いて顔を近づけてきた。
つられてこっちも微笑んでしまうような屈託のない笑顔。
土足で僕の近い距離にはいってきても嫌な感じはなかった。

今これを書いている間にも、思い出せばもっと出てくる記憶の数々。

臨時であったため、先生が僕等の担任であった期間は短かった。
寂しいなと内心思いながらも、ありがとうも何も言えずに違う学校へと行ってしまった。

あの時の先生は、歳を重ねた今どんな風に教壇に立っているのだろう。
全然似合ってなかったスーツ、今は着こなせているだろうか。
大きく響く声は、大きな笑いは、今も健在だろうか。

中学生だった僕にとってあの時の先生は、かっこいい大人として僕の目に映っていた。
後にも先にもこの先生だけだった。
ずっと先生であってくれたらいいのにと願ったのは。

秋、だからでしょうか、色んな人のことを僕に思い出させるのです。